「木づかいのススメ」
先月3/6伊勢原市の森林・林業についてのフォーラムに参加しました。2004年「木づかいのススメ」を提言された京都大学名誉教授、元副理事・副学長 川井秀一先生の講演と次世代の大工さん、職人さん担い手問題についての勉強会。
国土の7割も緑豊かな森林がある日本。いくら安いとは言え輸送コスト、燃料を使い大量の外国の木材を使うことへの危機感を感じられて、20年以上前に木材普及活動を積極的に行い、国産材の普及に努めて実績を積み上げた方の言葉には
説得力が違いました。
2000年前後、輸入依存が極めて高くなり、国産材自給率が18%程度と最も低くなる非常事態から現在2025年頃は2倍以上の40%を越えるまで回復させた啓発運動、森林、木への情熱を感じました。
安い外材を大量に消費してきた日本。そのことがその国だけでなく世界の森林、環境破壊に繋がっていた事実。その流れを阻止するには、消費者のものへの見方、知識、考え方が大切です。
林業の根本的な考えは、材木を使い、森林を維持するためにそのお金を林業に携わる方へ還元することです。高度成長期に植林した杉、ひのきはもうすでに使わないといけない時期、切って使わないとならない時ですが、外材に依存した結果、
有効に使うことが出来てなく花粉症になる人々も急激に増加したのです。これは木が早く使って!とのサインです。
森林、山を守ると土砂崩れ対策にも繋がります。森を豊かにすると海にも繋がり、牡蠣が美味しくなると「森は海の恋人」という言葉でも知られています。森林の落ち葉や腐葉土から「フルボ酸鉄」などの養分が
生まれ、雨が降るとその栄養が川を流れ海へ。そのエサに植物プランクトンが増え、牡蠣が美味しくなると、宮城県の気仙沼和で行われている取り組みです。
木にも寿命もあり、適切に伐採し生かし、そして次の世代へ植林する自然のサイクルが必要なのです。
外国産材を多用してきた大手ハウスメーカー。そして仕事が減り、その下請け、孫請け大工さんや工務店になってしまった、この数十年の建築業界が、この国の林業を衰退させてしまった原因の大きな一つと云えます。
つまり営業力が大切です。営業力とは、いい素材、風土に合った国産材を使い永く住む、使い続ける建築哲学を知らしめることです。同時に仕事の供給が安定すると、職人もついてきます。
これからが本当に勝負の時です。国産の木材の自給率50%を目標に。
川井先生から天然(自然)乾燥と人工乾燥材の抽出成分の影響を学びました。二酸化窒素収着量及び抽出成分量の減少は明らかでした。
天然乾燥材>人工乾燥材45°C>人工乾燥材60°c>人工乾燥材105°c
自然乾燥、天然乾燥材の効用、木そのものを生かすことの大切さを改めて知ることが出来ました。
そして国産の杉材が空気洗浄化能力に優れた、自然の空気清浄機といったこともグラフや数値で判りやすく教えてくださいました。
下の写真は杉並区浜田山ショールームの玄関ホールです。2014年オープンした時から掲げておりますポスターで「学問のすすめ」ではなく「木づかいのススメ」です。
素敵な川井秀一先生にお会い出来た事に、こころより感謝申し上げます。
神﨑隆馬
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